X社とY社は互いに相反するマネジメントである。負の強化が中心のX社、正の強化が中心のY社だ。そうした内容について、島宗リーダー本による第134回目の引用である。
【引用はじめ】
ノップニップの採掘に取り組む3つの企業では、それぞれ異なるマネジメントスタイルが採用されていました。X社では負の強化を使ったマネジメントが横行していました。命令や脅し、叱責が中心です。
Y社ではX社のような脅しや叱責はほとんど見られませんでしたが、上司からの指示が多く、マニュアルが第一で、やるべきことをやるべきようにすることが求められました。
褒められたり、承認されたり、給与が少しずつ上がることは、たいていの人にとっては好子です。これまで通りに仕事する行動が好子出現によって強化されている職場です。好子出現による強化は正の強化と呼ばれます。
Y社では主に正の強化によるマネジメントが採用されていたと言っていいでしょう。
正の強化が中心の職場は、楽しく、健康で、それなりにやりがいも持てるようになります。上司の指示やマニュアル、会社の方針が適切で、ビジネス環境に適応しているなら、特に問題はないマネジメントスタイルです。
でも、ビジネス環境が変わったり、競争が厳しくなり、これまでと同じ仕事のやり方では通用しなくなると脆くなるタイプのマネジメントです。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.73~p.74 )
【引用おわり】
X社では、仕事を失敗したら叱責されるので、失敗しないようにする。職場環境はぎすぎすした感じだ。
Y社では、やるべきことをやれば褒められる。和気あいあいとした職場環境である。ただ、競争して頑張る感じではない。