命令や叱責ばかりの企業では、職場内が戦々恐々としていて、積極的な取り組みがほとんどみられない。上司の指示ばかりを気にするだけである。上司から怒られないように恐る恐るの仕事ぶりになってしまう。そうした内容について、島宗リーダー本による第131回目の引用である。
【引用はじめ】
ノップニップの採掘に取り組む3つの企業では、それぞれ異なるマネジメントスタイルが採用されていました。
X社では負の強化を使ったマネジメントが横行していました。命令や脅し、叱責が中心です。
負の強化が多い職場は、生産性が頭打ちになるだけでなく、うつ病などの精神疾患や事故も増えます。仕事に支障が出てしまいそうな問題に気づいても、それを上司に報告すると怒られることになるので、重要な報告行動が実行されなくなります。
休職者や退職者が増えることで、残された社員の負担が増えますが、人材の補充がなかったり、遅れたり、採用された社員の指導に時間を割かれたりして、職場は急速に疲弊していきます。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.73 )
【引用おわり】
仕事したら怒られるような職場だったら、なんとか怒られないようびくびくしながらの仕事になってしまう。部下たちは嫌子消失による強化といった随伴性になってしまう。負の強化ばかりの職場では、沈滞気味にならざるを得ない。厳しさばかりでは、部下はいい方向に育たない。
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