部下から情報を得るには、やみくもに部下に話しかけても何の収穫もなかった。それで、部下に話しかけることもなかった。これでは、上司と部下との関係がいいとは言えない。この解決には、新たな介入が必要である。そうした内容について、島宗リーダー本による第148回目の引用である。
【引用はじめ】
田中さんの部下の名前と取引内容の一覧や座席表を作成し、部下と話をする内容をあらかじめ準備することにしたのは、田中さんが誰に何を話せばいいのか、わからなかったからです。
先行事象としてこれらを用意しておけば、何か情報が必要になったときに、どの席に行き、誰に話しかければいいのかわかります。
介入前の随伴性と介入後の随伴性を比べてみましょう。
介入前は、部下に話しかけても情報が得られず(消去)、部下から申し訳ない顔をされ(弱化)、他の部下に話しかけなくてはなりませんでした(弱化)。
介入後は、部下に話しかければ情報が得られ(強化)、部下も回答できる質問なので笑顔です(強化)。1回で済むので、他の部下に話しかけなくてすみます(復帰)。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.83~p.84 )
【引用おわり】
部下に対して、どう対応すればよいか迷っていた上司が、介入の仕方を変えた。それが功を奏した。介入前の随伴性では、部下からの満足な情報が得られなかった。それで、あらかじめ部下と話す内容などを準備した。そうした随伴性によって、部下からの情報を得られやすくなったのである。随伴性いかんで、成果が得られるということだ。
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