2021年8月15日日曜日

山本五十六の言葉は「好子出現による強化」

 山本五十六の言葉は、行動の原理原則に則った内容である。「やってみせて、言って聞かせて、させてみせ」というのは、行動するための「きっかけ」づくり。さらに、「ほめてやらねば、人は動かじ」とうのは、行動の結果が大事と認めているのである。

 そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第44回目である。

【引用はじめ】

 山本五十六氏は、まずは「やってみせて、言って聞かせて、させてみせ」と言っています。

 これは、「きっかけ」を与えるという先行条件を設定しているのです。

 しかし、それだけではダメと言っています。

 やらせっぱなしではなく、行動した後に、褒めてやらないと、やはり人は動かないといっているのです。

 ABA(応用行動分析学)的な言い方では、「C 結果に好子を出現させる」ということになります。

 「A 先行条件」で、明確にきっかけを与え、「B 行動」したら、「C 褒める」という好子を出現させる。「好子出現による強化」です。

 榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版) p.59

【引用終わり】

 ABA(応用行動分析学)では、「きっかけ=A」⇒「行動=B」⇒「結果=C」によって分析する。

 「きっかけ=A」やってみせる⇒「行動=B」そのとおりにする⇒「結果=C」ほめる

 この一連の行動が、「好子出現による強化」だ。それによって、行動が繰り返されることになる。

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