2021年8月24日火曜日

反発を招く「カウンターコントロール」

 人は強制されたり指示されたりすると、反発したり攻撃的になったりする。

 そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第53回目である。

【引用はじめ】

 ABA(応用行動分析学)の専門用語に、「カウンターコントロール」というものがあります。これは、行動自体を直接変えようとすると、それには反発が出るというものです。

 例えば、歩いている途中で目の前に邪魔な人がいると、「ムッ」としてしまいますね。車の運転などでも同様です。

 職場で働いている人たちに、いままでのやり方などに対して、人事部門から「次からはこうやって」などと指示しようものなら、猛反発が起きてしまいそうです。

 行動自体を無理やり変容させようとすると、このように人間は、攻撃的になってしまうのです。

 まわりでできることに力を入れ、抵抗感なく行動を引き出し、自ら繰り返すような、「きっかけ」と「フィードバック」を作っていくことが大事というわけです。

 榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版) p.68

【引用終わり】

 無理にやらせてもそのとおりやらないのが普通だ。反発されない程度のやり方を考える必要がある。より良い行動を導くには、相手にとって抵抗感が少ない対応が重要である。

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