2021年8月12日木曜日

会議での発言を否定されたFくん

 ABC分析は行動の前後関係を客観的に分析する。一連の行動の流れがどうなっているか分析するのである。

 そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第41回目である。

【引用はじめ】

 次のFくんの例をABC分析します。

 「シーンとしている会議の場で、新人のFくんが発言したところ、つまらない意見を言うな、と上司に言われた」

   A 先行条件     B 行動     C 結果

 「シーとしている会議」⇒「発言した」⇒「つまらない意見を言うな」

 これがFくんの発言のABC分析です。これは、「嫌子出現による弱化」です。このような経験をしたFくんは、きっと会議の場での発言は繰り返さなくなっていきそうですね。

 榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版) p.56~o.57

【引用終わり】

 Fくんの発言に対する上司の対応は、Fくんの発言を妨げるようになる。上司が新人のFくんに対して「つまらない発言だ」と断定した。これでは、会議の発言が少ないという状況を、ますます発言しなくなっていく状況をつくりだす可能性がある。

 「つまらない発言」という「嫌子」による「発言しなくなる」という「弱化」をもたらすことになる。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿