ABC分析は行動の前後関係を客観的に分析する。一連の行動の流れがどうなっているか分析するのである。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第41回目である。
【引用はじめ】
次のFくんの例をABC分析します。
「シーンとしている会議の場で、新人のFくんが発言したところ、つまらない意見を言うな、と上司に言われた」
A 先行条件 B 行動 C 結果
「シーとしている会議」⇒「発言した」⇒「つまらない意見を言うな」
これがFくんの発言のABC分析です。これは、「嫌子出現による弱化」です。このような経験をしたFくんは、きっと会議の場での発言は繰り返さなくなっていきそうですね。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.56~o.57
【引用終わり】
Fくんの発言に対する上司の対応は、Fくんの発言を妨げるようになる。上司が新人のFくんに対して「つまらない発言だ」と断定した。これでは、会議の発言が少ないという状況を、ますます発言しなくなっていく状況をつくりだす可能性がある。
「つまらない発言」という「嫌子」による「発言しなくなる」という「弱化」をもたらすことになる。
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