今まで繰り返し表出していた行動が、消去される前に急激に増えることがある。それも一時的なものである。「消去バースト」と呼ばれる。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第56回目である。
【引用はじめ】
行動が「消去」されるときについてくる、「消去バースト」という現象があります。
「消去バースト」とは、「強化されていた行動が、消去される前に、一時的に爆発的に増える現象」です。
「消去バースト」には、次のような例があります。
朝、リビングの電気をつけようと壁のスイッチを押したが、電気がつかない。何度もスイッチをガチャガチャ押したが、結局つかなかったので、スイッチを押すのはあきらめて、そのままにした。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.71
【引用終わり】
今まで繰り返し表出していた行動は、行動の直後に好子が出現していたからである。その好子が出現しなくなると行動はだんだん表出しなくなる。「好子消失による弱化」である。その消失前に、行動そのものが急激に増える。それが消去バーストである。
電気のスイッチは押せばいつも明るくなった。ところが、スイッチ押しても明るくならない。そうすると、繰り返し何度もスイッチ押す。しかし、何度押しても電気がつかなく明るくならない。スイッチを押す行動が急激に増えた。これが「消去バースト」と呼ぶ。
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