行動の問題を分かりやすく分析するためには、随伴性ダイアグラム(図示)を使うのがいい。
行動は直前と直後でどのような状況変化があるかを明らかにするのである。
それについて、舞田本では次のように述べている。
舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で189回目となる。
【引用はじめ】
課員たちは、「定時退社準備行動」が繰り返されている(増加する)のか、それともやらない(減少する)のか。
部下たちは帰らないのだから、この行動は減少している。
行動が減少していることを視覚的に表すために、下向きの矢印をつける。
この行動が減少する理由である。
行動の理由は、直前直後の状況の変化にあるから、この行動の直前と直後に何が起こっているか。
これをダイアグラムの両端に記入する。
このとき、順序通りに、「直前」からではなく、「直後」に何が起こっているかを先に考える。
直後に起こったことは、「課長がジロリと睨む」である。
直後を記入したら、それと対称的な出来事を「直前」に書く。
「ない」「ある」の変化を明確にすることが重要だ。
(直前) 課長が睨んでいない→(行動) 課員が定時退社の準備をする↓ →(直後) 課長が睨んでいる
(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.50~p.51、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
ここの例では、「課員の定時退社準備」に対して、「課長」の行動がどのように変化するかを明らかにする。
それによって、「定時退社準備行動」が減少するのか、増加するのかがわかるのである。
行動の直後に「課長が睨む」ので、「課員は定時退社準備行動」ができなくなっているということになる。
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