行動の問題を分かりやすくするためには、随伴性ダイアグラム(図示)にするのが行動分析学流である。
行動は直前と直後でどのような状況変化しているかを明らかにするためものである。
それについて、舞田本では次のように述べている。
舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で190回目となる。
【引用はじめ】
課員が帰社準備をすると、課長が直前から直後にかけて、「睨んでいない」⇒「睨んでいる」と状況が変化する。
この変化が原因となって、定時退社準備の行動が起こりづらくなっていると考えられる。
課員の定時退社行動は、出現の変化によって弱化しているのだ。
行動直後に何かが出現したことにより、その行動が弱化した場合、出現したもののことを嫌子という。
「嫌子」=行動の直後に出現すると行動を減らす刺激やできごと
したがって、課員の勤務時間が長いのは、課長が、課員の定時退社行動を弱化していたからだと分析できる。
「嫌子出現の弱化」=行動の直後に嫌子が出現すると行動は減少する
(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.51~p.52、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
上記について、随伴性ダイアグラムにすると、次のようになる。
「嫌子出現の弱化」に関するダイアグラムである。
(直前) 課長が睨んでいない→(行動) 課員が定時退社の準備をする ↓「弱化」→(直後) 課長が睨んでいる
直前に「睨んでいない」から、行動が「定時退社準備」することにより、直後に「睨んでいる」という「嫌子」が「出現」したことによる「弱化」である。
0 件のコメント:
コメントを投稿