2020年6月5日金曜日

医学モデルとは

 熱、咳、痛みがあれば、身体の中に原因があると医学上考える。
 行動に問題があると、やる気、意欲など心の中に原因があると考えることも多い。
 それを称して医学モデルという。
 それについて、再び舞田本では次のように言う。 
 舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で169回目となる。

【引用はじめ】


 熱が出たり、咳が止まらなくなったり、痛みがあるなど、身体の具合が悪いときの原因は身体の中で起きている異変にある。
 体内にインフルエンザのウイルスが侵入したり、炎症が起きたり、出血したり、という具合に、身体の中に異常が起きたことによって、発熱や咳、痛みの症状が出る。
 それと同じように、行動の問題が起きたとき、多くの人は、やる気、能力、意識、意欲のように、心の中に原因があると考える。
 これが医学モデルである。
 すなわち、身体の中の変調が原因で病気の症状が現れるように、心の中の問題が原因で行動に問題が起こると考えるわけである。
 

 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」 p.14~p.152008年、日本経済新聞出版社刊)

【引用おわり】

 行動の問題を心の中に原因があるとする医学モデルは、常識的に考えられることがとても多い。
 本当にそれが原因なのだろうか。
 そう考えることで齟齬を犯してないか。
 かえって問題を複雑化、深刻化している可能性はないか。
 見直す必要がある。

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