2020年8月11日火曜日

定時隔強化スケジュール

 行動を変えるには、行動の直後の状況を変化させることが必要である。
 その状況の変化もどのような間隔で行うかによっても違ってくる。
 それが強化スケジュールと呼ばれるものである。
 その中で、定時隔強化スケジュールというものがある。
 このことについて、舞田本では次のように述べている。 
 舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で229回目となる。

【引用はじめ】


 時隔強化スケジュールでは、時間間隔を基準にして強化が行われる。
 定時隔(Fixed Interval; FI)g)強化スケジュールでは、前回の好子の出現から、一定時間が経過したあとの最初の行動の直後に、好子が出現する。
 たとえばFI5分の強化スケジュールでは、前に好子が与えられてから5分たったあと、最初の行動の直後に次の好子が与えられる。
 いったん好子が得られたら、5分たたない間はどれだけ行動しても好子は得られない。
 このスケジュールを使うと、好子が出現すると、しばらく行動を休み、その後、行動を再開すると時間経過とともに行動のペースが速くなるという行動パターンが現れる。
 たとえば会社や学校で終業時間が近づくにつれ、時計をちらちらと見る回数が多くなるのもFIで強化されるからだ。
 
 
 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.116、2008年、日本経済新聞出版社刊)
                     
【引用おわり】

 一定の時間の間隔によって、好子の出現があるのが定時隔強化スケジュールである。
 上記の例のように5分経つと行動の直後に好子が出現する。
 好子が出現してから、5分経った後の最初の行動が強化されるのである。
 5分経たなければ好子は出現しない。

0 件のコメント:

コメントを投稿