2020年8月7日金曜日

連続強化と部分強化

 行動を変えるために大事なことは、行動の直後の状況をどのように変化させるかにかかっている。
 行動の強化や弱化するには、行動の直後に好子や嫌子を出現させたり、消失させたりすることである。
 どれぐらいの頻度で強化するのかということも問題になる。
 このことについて、舞田本では次のように述べている。 
 舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で225回目となる。

【引用はじめ】


 行動は直後の好子出現や嫌子消失によって回数や強度が増える。
 部下の日々の小さな課題解決の直後に褒めることを繰り返すと、課題達成の頻度が増す。
 しかし、上司がどんなに気をつけても、すべての部下に常に気を配り、小さな解決も見逃すことなく必ず強化することは現実的には難しい。
 つまり、部下のすべての望ましい行動を100パーセント強化することは実際にはありえない。
 一部の望ましい行動は見逃される。
 つまり消去されるということだ。
 消去されれば、行動はしなくなる。
 でも、上司は100パーセント消去されているわけではないから、部下の課題達成がなくなることは考えられない。
 すべての行動を100パーセント強化すること、連続強化という。
 一方、まったく強化しない(0パーセント)のは消去だ。
 ほとんどの場合、強化は、100パーセントと0パーセントの中間になる。
 このように、ある程度の割合の行動が強化されることを、部分強化という。
 行動の一部分が強化されるという意味だ。
 

 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.114、2008年、日本経済新聞出版社刊)
                     
【引用おわり】

 現実的なのは、部分強化ということになる。
 この部分強化をどのように行うかによって、行動のあり方も変わってくる。
 こうしたことについて、「強化スケジュール」と呼ばれている。
 この研究が詳細に行われている。

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