2020年8月13日木曜日

定時スケジュール

 行動を変えるには、行動の直後の状況を変化させることが必要である。
 その状況の変化もどのような間隔で行うかによっても異なってくる。
 それが強化スケジュールである。
 その中で、定時スケジュールと呼ばれるものがある。
 このことについて、舞田本では次のように述べている。 
 舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で231回目となる。

【引用はじめ】


 定時スケジュール(FT)

 一定時間が経過したら、何をしていようとも、あるいは何もしていなくても好子が与えられるというのが定時(Fixed Time; FT)スケジュールだ。
 定時スケジュールでは、何かある行動をターゲットとして相手を強化しているわけではない。
 ただ時間がくれば自動的に好子を与えるだけだ。
 その結果、好子を与えられたことで、その直前の行動が、意図せずに偶然強化されてしまう。
 当然のことながら、これでは目指す望ましい行動は増えない。
 
 
 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.117、2008年、日本経済新聞出版社刊)
                     
【引用おわり】

 一定の時間になったら、どんな行動であっても強化する。
 ある時間になれば、その直前の行動を強化するのが「定時スケジュール」である。
 目指すべき行動を強化するわけでない。一定の時間がきたら直前の行動を強化するだけだ。
 だから、目指すべき行動を増やすことにならないのは当然である。

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