2020年8月16日日曜日

部分強化による行動の維持

 新しい行動を作り上げる時は、はじめは連続強化によって行う。
 そして、その行動を維持するには、部分強化で行う。
 連続強化よりは部分強化の方が消去抵抗が高いからである。
 このことについて、舞田本では次のように述べている。 
 舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で234回目となる。

【引用はじめ】


 行動が強化されなくなってから、完全に行動がなくなるまでに要する時間や行う行動の回数のことを消去抵抗という。
 意外かもしれないが部分強化スケジュールは、連続強化スケジュールよりも消去抵抗が高い。
 だから、すでに確立した行動を維持する際には、部分強化のほうが適切なのである。
 また、消去されるまで、どのような強化スケジュールで行動が強化されていたかによって、この消去抵抗の強さが変わる。
 部分強化で強化すると、その後いくら消去してもなかなかその不適切な行動は収まらないのである。

 
 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.119、2008年、日本経済新聞出版社刊)
                     
【引用おわり】

 行動が強化されなくなっても、行動は簡単には消去されない。
 それが消去抵抗である。
 部分強化によって消去抵抗は形成される。
 行動を維持するには、部分強化がなされる必要がある。

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