相手の行動って簡単に変わるわけでない。そうなると、行動を変えようとすることが消去されることになる。俗に、諦めるということである。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第138回目である。
【引用はじめ】
相手の行動変化がすぐに起きれば、それは皆さんにとって心地よいでしょうから、皆さんの行動は強化されるでしょう。「こちらの働きかけで彼は変わった。これからもがんばろう」と皆さんは思うことでしょう。
しかし、相手の行動はすぐに変わるとは限りません。
もし皆さんが何かしても、なかなか相手は変わらなかったとしたら、それは行動分析学的には何が起きることになるでしょう? それは、皆さんの行動に対する消去が起きるということになります。「彼にいろいろやってあげても、何も変わらない。ならばやめよう」と思ってしまうということです。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.186
【引用終わり】
こちら側の働きかけで相手の行動が変われば心地よく感じる。しかし、こうはいかない。相手の行動を変えることは簡単ではない。相手の行動が変わらないと、いずれ働きかけを止めてしまいがちである。働きかけそのものが消去されるのだ。これが行動分析学が唱えるメカニズムである。
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