課長の問題を7つも列挙した。その問題を行動的に解釈することによって、どんな行動問題があるか明らかにするのである。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第120回目である。
【引用はじめ】
ある課長の問題には次のようなものがあります。
- 物事を悲観的に見る
- 目標を低く抑える
- 会議でネガティブな発言をする
- 部下へのリーダーシップがない
- 部下とのコミュニケーション能力が低い
- 部下の仕事を支援しない
- 部長との折り合いが悪い
これらの問題を行動的に解釈しましょう。
3の「会議でネガティブな発言をする」というのは、1の「悲観的に見る」と同様と言っていい。「ネガティブな発言」という行動的解釈である。
4の「リーダーシップがない」というのは抽象的な論評なので、具体的な行動として解釈する必要があります。「決断する」という行動が欠如していることです。
5のコミュニケーション能力が低いというのも、具体的とは言えません。そこで、どういうことなのか詳しく調べると、「部下を褒める」行動が欠如していることです。
6の「支援」というのも、今一つ具体的でありません。部下の期待としては、「手伝ってくれる」ことが欠如していることです。
7の部長との折り合いというのは、部長が彼と話をしているとイライラするということです。より具体的には、この人は部長の発言に対して反対意見や批判ばかりするということです。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.170~p.171
【引用終わり】
問題といってもより明確にしなければその内容が曖昧で分かりにくく、何をしていいか捉えられない。そこで、問題の内容を行動のレベルで解釈してとらえ直すのである。行動によって解釈されれば、その問題行動の何たるかがより明確になる。それに対して焦点化してどう対応するかを明らかにすることになる。
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