課長さんが部下の仕事にあまり関心を向けないことは問題である。任せているという理由からである。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第132回目である。
【引用はじめ】
課長は、「部下の仕事を手伝わない」という問題は次のようなことである。
- 部下のために任せているのだ、という意図を伝えていない
- 部下に任せっきりで状況を把握していない
- 部下が壁に突き当たったときに助言をしない
以上が、要改善項目である。「意図を伝える」「状況を把握する」「助言する」という行動は、今まで全くされていなかったので、強化も消去も弱化もされていません。ただ、行動のレパートリーの中に入っていなかったということでした。したがって、これらの行動を作り上げることが必要となります。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.180
【引用終わり】
課長さんが部下を尊重して仕事に口出ししないというのは、それなりに理解できる。
しかし、その意図は部下に伝えておく必要がある。また、仕事の途中経過を報告させることも大切だ。そこまでできたかを把握し、そのことを強化するのである。そこで仕事についてアドバイスすれば、部下はそのアドバイスを活用できたら、さらにより良い仕事につながればなおいい。
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