課長さんが部長の発言に対して、時おり批判や反対をする。それはなぜか。どうもそれが強化されていることがわかった。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第133回目である。
【引用はじめ】
課長が、部長の発言に反対や批判ばかりするという点を分析しましょう。
これは実際にこのようなことが起きた場を観察していて分かったことですが、この課長は部長に反対意見を述べたり批判的なことを言ったりすると、少しすっきりした自慢げな顔になります。
そのことをあとで本人に指摘し、じっくりとインタビューしてみると、どうやら次のようなことがあると分かりました。
- 部長の話を聞いていると、納得しかねるところがたいてい出てくる。それを黙って聞いていると、フラストレーションがたまってくる。そこで我慢できずに反対や批判を言ってしまうと、フラストレーションが解消される
- 部長の話には、穴がたいていある。そこを指摘することで、自分が部長と同等以上の能力があると感じることができる
この人はもともと真面目で頭も良いのに、その頭をこのような方向に使ってしまっていたのでした。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.180~p.181
【引用終わり】
確かに、部長さんも課長さんにしてみれば、問題となることを発言する。だから、反対したくもなる。しかし、問題点を指摘するばかりではなんら生産的でない。それをわきまえて対応すべきなのだがそれができていない。組織内にとっても、それはいい結果をもたらすはずがないと知るべきなのだが。
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