ここで例をあげている課長さんは、部下をあまり褒めない。それははなぜだろう。褒めることに対する行動が消去されたり、弱化されているからと考えられる。それを分析する必要がある。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第127回目である。
【引用はじめ】
課長さんが部下を褒めないということについて分析しましょう。
これは、部下を褒めるという行動が消去または弱化されていると考えます。なぜ部下を褒めないのか。この課長に聞いてみると、このような考えが返ってきました。
「褒められたくて仕事をするようではプロとは言えない」
「褒められても、部下はちっとも嬉しそうな顔をしない」
「褒めてみたら、『自分がやるしかないでしょう』と、課長である自分の頼りなさを皮肉られた」
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.176~p.177
【引用終わり】
課長さんにとって、部下を褒めることを了としてない。仕事ができて当たり前だし、褒めたから部下が喜ぶわけでもない。そうしたことなので、部下を褒めようともしない。
部下たちはただ与えられた仕事をこなすだけである。
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