2021年5月25日火曜日

手間がかからない行動変化が必要

 相手の行動を変えようとするならば、できれば手間がかからない方がいい。手間をかけずに、相手の問題行動が変われば気分がいい。

 そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第137回目である。

【引用はじめ】

無視する(消去する)という行動は簡単です。「簡単」というのは、行動分析学では「コストがかからない」という言い方をします。

強化も弱化も、自分が相手に何かをすることで相手の行動を変えてゆきます。つまり、変える側の皆さんにしてみれば、そこに手間(時間やエネルギー)がかかってしまいます。

手間を費やせば、疲れます。疲れるということは嫌なことですから、変えようとする行動に対して弱化が働くことになりかねません。

「彼を変えようとしても疲れるだけだから、やめよう」と思ってしまうかもしれません。

相手の行動変化がすぐに起きれば、それは皆さんにとって心地よいでしょうから、皆さんの行動は強化されるでしょう。「こちらの働きかけで彼は変わった。これからもがんばろう」と皆さんは思うことでしょう。

舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.185~p.186

【引用終わり】

 相手の問題行動を容易に変えられれば、やりがいを感じられる。できれば手間かからない行動を変える方策を求めることが大事だ。そうした工夫により効率的なやり方を見いだせるようになる。こうしたことが積み上がれば、ますます容易な行動変化の方策を見いだせることになる。 

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