「ゆとり社員」にはどんな問題を指摘できるのか。それを単なる印象でなく、数値で把握してみる。そうすると、どのぐらいそうした問題を行動としてやっているのか見える化することができる。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第153回目である。
【引用はじめ】
「ゆとり社員」の問題点を次のとおりあげられた。
- こちらから指示をしないと動かない
- 電話が鳴っても最初に取らない
- 帰りに飲みに誘っても断る
- まわりと競いたがらない
- SNSで報告してくる
これを実際に観察し、数値化すると次のようになった。
【半日のデータ】
- 電話に出た回数・・・・・・・・・・4回/50コールのうち
- 指示を受けた回数・・・・・・・・・10回
- 仕事の質問をした回数・・・・・・・2回
【1週間のデータ】
- 飲みに誘って来た回数・・・・・・・0回/2回
- SNSでの報告回数・・・・・・・・・2回
- まわりと競いたがらない・・・・・・測定が難しい
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.183
【引用おわり】
自律型社員の育成にあたって、新人はいかなる行動をしているか。どんなことが問題なのかを明確にする必要がある。そのためには、問題と思われることがどのぐらい行われているか明確にすることだ。数値でとらえられるものは、数値でとらえる。まずは、客観的な観察を行わなければならない。ただ単に、あれもこれもできないなどと愚痴っているだけでは問題を解決することができないのだから。
0 件のコメント:
コメントを投稿