自分勝手でチームワークを乱している若手社員に、主任が手を焼いている。忙しい最中に、仕事を依頼しても、「僕の仕事でない」と、依頼をことわったりする。権利ばっかり主張する困った社員である。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第162回目である。
【引用はじめ】
権利や自己主張ばかりする若手社員に、主任が手を焼いています。その社員は急に有休をとったりして、周りが困っているのに「労働者の権利だ」と主張したりします。仕事をお願いしても「それは僕の仕事じゃない」と平気で言ったりするのです。チームワークを乱す態度です。そこで、この若手社員の行動について、現状分析すると次のようになります。
【現状分析】
A:先行条件 「突発業務の依頼がある」「仕事の計画を立てている」「直属の上司が外出中」
B:行動 「僕の仕事でないと言う」
C:結果 「主任のムッとした嫌な顏」(↑) 「普段の仕事は順調に進む」(↑) 「上司には何も言われない」(―)
しかし、こうした「僕の仕事でないと言う」望ましくない行動を減らすにはどうすればいいか。この行動変容のための「改善案」は次のとおりです。
【改善案】
A:先行条件 「突発業務の依頼がある」「仕事の計画を立てている」「直属の上司が外出中」
B:行動 「僕の仕事でないと言う」
C:結果 「主任は反応しない」(―) 「できない理由書を提出」(↓) 「上司からあとで確認あり」(↓)
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.198~p.201
【引用おわり】
若手社員にとって、「僕の仕事でない」と言っても、主任は何ら相手にしなくなった。さらに、「できない理由書」を提出するのが面倒で、上司からもそのことが追求の対象になった。
そうした協力しないことに対して、さまざま消去されたり、弱化されることで、依頼された仕事も手伝うようになってきている。さらに、手伝うと主任などから感謝の言葉を言われるようになっている。
0 件のコメント:
コメントを投稿