ABAマネジメントが計画的にできるように、榎本氏は「便利シート」を考案している。次のような5種類のシートである。「ABAマネジメント目的シート」「ターゲット行動シート」「ABC分析シート」「AC改善アイデアシート」「改善実施シート」。これらのシートを段階的に活用することで、望ましい行動を実施できるようにすることをねらっている。
1番目「ABAマネジメント目的シート」、2番目「ターゲット行動シート」、3番目「ABC分析シート」、4番目の「AC改善アイデアシート」においては実施前の準備段階といっていい。今度は、5番目の「改善実施シート」によって、実際においてこの取り組みが可能であるかどうかを4つの検討事項で明らかにするものである。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第178回目である。
【引用はじめ】 【5】「改善実施シート」
1 「A:先行条件」での取り組み事項の検討
A:先行条件アイデア 楽しいかどうか 負担は少ないか 継続できるか コストは少ないか
2 「C:結果」での取り組み事項の検討
C:結果アイデア 楽しいかどうか 負担は少ないか 継続できるか コストは少ないか
ここで、検討するのは次の4項目です。
- 楽しめるものかどうか
- 実行する側、される側に負担がかかるものか
- 継続して取り組めるようなものか
- コスト(お金・時間・労力など)が必要になるものか
ここで決める取り組みは、「やってみないとわからない」ということです。うまくいかない理由を「うちには向いていない」とか「意識が低いから続かない」という個人攻撃になっては元の子もありません。しっかりと、行動が増えていく(もしくは減っていく)かどうかを見極めながら、実施していきましょう。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.214~p.215
【引用おわり】
ターゲット行動に対して、「A:先行条件アイデア」と「C:結果アイデア」が実際有効かどうかを検討する必要がある。そのために、4つのチェック項目で、それらのアイデアがやりやすいものかどうか明確にする。
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