私たちは、人の行動についてあの人は「暗い」「神経質」などと決めつけたりする。それで分かったような気になってしまう。それで理解したことになるのだろうか。以下、そのことについて舞田本では、次のように述べている。引用は、通算で第7回目となる。
【引用はじめ】
人がある行動をとるのは、その人の性格や人格のせいだというのは、間違いである。
私たちは他人を指差して、「暗い」「鈍い」「怠け者」「冷血」などという。だがそれは、相手にレッテルを貼っているにすぎないのだ。
私たちは、相手がどういう人間なのか分からないうちは不安を抱えてしまう。だから、とりあえずレッテルを貼り安心しようとする。だがそれは、相手を正しく理解したことにはならないし、何より相手を変えることができない。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊) p.15
【引用おわり】
人の「性格」や「人格」などによるレッテル貼りだけでは、その人を正確に理解したことにはならない。時や場合によって、人は違った行動をするからである。それを簡単に例外だとか、性格が変わったなどと言ってみたところで正しく人の理解に近づくことができない。そう考えれば、別なアプローチを試みる必要があるということだ。
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