考課制度が導入され、報酬制度も達成度によって賞与や昇進が変わってくる。そうなると、個人の仕事ぶりが重視され、協力そのものは評価されにくくなる。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第387回目となる。
【引用はじめ】
- この会社において、考課制度とあわせて改革された新しい報酬制度では、この達成度評価によって賞与や昇進に大きな差がつきます。
- するとますます、他者に協力することがリスキーに思え、協力しなくなっていったのです。
- そしてその半面、協力するという行動を強化する要素が他にあったかというと、残念ながらありませんでした。
- 協力しても、上司から褒められるわけでもなければ、会社として何らかの形で認めてもらえることもありません。
- もちろん、協力してもらった人からは感謝されるますが、それはそれだけのものです。
- 残業を責められたり人事考課を下げられたりすることに見合うはずがありません。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.147~p.148
【引用おわり】
人事考課制度では、協力したとしても評価が高くならない。そうであれば、協力するよりは個人による達成内容に重きを置かれて当然である。まずは自分の仕事内容を高めることだけに集中してしまう。
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