ある組織においては、自分の目標達成ばかり気にとられてしてしまっているという問題が生じている。目標管理制度が行き過ぎている面があるからだ。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第386回目となる。
【引用はじめ】
- 協力すると、自分の目標が達成できなくなると考えるようになったのは、会社が導入した目標管理制度の影響がありました。
- 目標管理制度とは、一人ひとりが今期の業績目標を立て、その達成率で人事考課を行うという仕組みです。
- これにより、仕事に目標意識を持ち、自分の役割責任を明確に自覚し、目標達成のために最大限の努力をするようになるというのがこの制度の導入意図でした。
- この意図は、決して間違っていません。
- ですが、これが個人単位で運用されたところに、組織行動上の問題がありました。
- みんな、自分の目標を達成することに集中するあまり、他者への協力に気持ちが向かなくなってしまったのです。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.147
【引用おわり】
目標管理制度もうまく活用すれば、すばらしい成果を達成できる。それは、個人だけの成果主義ばかりに頼るのでなく、組織全体として協力し合う関係を重視したやり方を導入するのだ。組織の成果を上げていくような取り組みこそ重要である。
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