職場において、新しいアイデアが生まれず、提案されることが滅多にない。なぜそうなっているのだろうか。こうした行動が消去され、弱化されているからと、考えられる。それはどういうものなのだろうか。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第381回目となる。
【引用はじめ】
- 新しいアイデアが生まれない、提案されないという状態を行動分析学的に考える。
- ここでは行動を、「新しいアイデアを提案する」ということに絞る。
- アイデアが生まれないとはいっても、本当に誰も何も考えつかないのか、それとも考えついても言わないだけなのかは分からない。
- いずれにせよ会社にとっては提案されないものは存在しないと同じ。
- 考えるというだけでなく、考えて提案するというところまでを焦点に当てる行動だとする。
- 現在は、この行動が消去されたり弱化されたりしているのだ。
- 具体的には、以下のようなことである。
- 提案しても、「できない理由」を言われて否定される(弱化)
- 提案しても、「検討します」と言われ、いつ結果が出るのか分からない(消去)
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.143~p.144
【引用おわり】
新しいアイデアを提案しないのはなぜか。提案しても、否定されたり、放置されたままになったりするからである。新しいアイデアが弱化されたり、消去されれば提案することをしなくなるのは当然である。新しいアイデアが提案されたら、強化するようにしないと。多少の問題があっても提案自体は、認めるようにするのだ。
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