売上向上のために、"アップセル"という高価な商品を提案する方法を標的行動にしたら、大失敗。そこで、"ダウンセル"という顧客のニーズにあわせたやり方を認めたら、売上アップに貢献できた。そうした内容について、島宗リーダー本による第263回目の引用である。
【引用はじめ】
担当者が顧客に対して、高価な商品を提案するような"アップセル"の販促をしたら、顧客満足度が大きく下がり、売上も上がりませんでした。
このような危機的な状況で、標的行動の焦点化を見直すことになりました。新しい標的行動は「顧客のニーズを満たす解決策として商品やサービスの購入を提案する」のです。
大きな違いは"ダウンセル"も奨励したことです。ダウンセルとは、顧客が現在利用している製品やサービスより低機能、低価格の商品やサービスを提案して販売することです。新たな研修では、顧客のニーズを聞き出す練習や、そうして聞き出したニーズを満たす商品やサービスの知識などについてであり、顧客の役に立ちたいという担当者たちの願いに見合ったものでした。
この結果、売上は35%増加しました。カスタマーサービスの評価も上がり、担当者の働きがいに関する満足度も改善されました。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.136)
【引用おわり】
担当者にとって、働きがいある標的行動でないと、売上向上にはつながらない。アップセルを強制してもうまくいかなかった。顧客の喜びは担当者の喜びでもある。互いの満足を満たす標的行動が売上向上にもつながるのである。
0 件のコメント:
コメントを投稿