カレーが好きだから、カレーを注文する行動が原因とは言えない。カレーを注文すると、カレーが食べられる。それがカレーを注文する原因なのだ。そうした内容について、島宗リーダー本による第399回目の引用である。
【引用はじめ】
「カレーが好きだ」という "気持ち" は好子ではありません。カレーを注文し、食べた後に出現する、注文とはまた別の行動なのです。
「カレーが好きだ」と言うことで、「私も!」という賛同が得られて強化されるかもしれませんし、「じゃぁ、作ってあげるね」と展開し、カレーが食べられることで強化されているかもしれません。お客さんにカレーをたくさん注文してもらうためには(顧客の購買行動を増やすためには)、お客さんに「カレーが好きだ」と言ってもらう前に、まず注文行動を強化する好子を見つけ、提供することが肝心です。つまり、辛さやスパイス、具やトッピングなどを工夫するということです。
感情が行動の原因であると誤解したままだと、このように増やしたい行動を増やすのに必要な要因(味や食感など)から注意がそれてしまいます。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.204)
【引用おわり】
カレーが好きだからといって、カレーを注文する行動が増えるわけでない。カレーが好きという気持ちでは、カレーの注文を増やすことにはならない。カレーの注文を増やす好子を探すのが一番だ。辛さ、香り、舌ざわり、トッピングといった好子が、カレーの注文を増やすのである。
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