2024年11月4日月曜日

島宗リーダー本402「自主性を重んずると仕事が遅くなるか?」

 自主性を重んずることは大事だ。しかし、そればっかりだと、仕事が遅くなってしまう心配がある。そうならないようにするには、どうすればいいか。そうした内容について、島宗リーダー本による第402回目の引用である。

【引用はじめ】

 自主性を重んじると仕事が遅くなりませんか?

 自主性は、先行事象をできるだけ減らし、後続事象をできるだけ増やせば伸ばせます。指示などを減らすことになりますが、これは部下に仕事を「丸投げ」するということではありません。部下に「とにかく何でもいいからやってみろ」と任せ、試行錯誤させることをお薦めしているわけではありません。

 試行錯誤させてしまっては、部下の行動の強化率が下がります。強化率が下がると、不安になりますし、そもそも増やすべき望ましい行動も減ってしまいます。仕事が遅くなるかもしれません。

 そのような場合にリーダーに求められるのは、成果のコミュニケーションを行い、期待する業績を明確に伝え、それを達成するのに必要な標的行動を強化することです。

(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.206)

【引用おわり】

 自主性を重んずるかといって、ただ単に指示をせず、仕事を「丸投げ」すればうまくいくわけでない。試行錯誤の結果は、仕事がうまくいかず失敗を繰り返し、意欲も低下してしまうことだってある。最低限の明確な指示などを行い、うまくいったら適時適切な強化は必要だ。そして、だんだんと指示も減らしていって、自主的に仕事ができるようにすることである。 

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