会社などによる年2回程度の「賞与」は、社員のやる気を引き出すのに役立っているだろうか。PST分析してみると、意外な結果がわかる。そのことに関する、石田本による第125回目の引用である。
【引用はじめ】
賞与というのは、社員のやる気を引き出すのに役立っているか。PST分析してみる。金銭による報奨は、タイプ分けすると「ポジティブ」の「P」に分類される。「タイミング」だと、賞与は「即時」に生じるか、それとも「後」で生じるか。賞与が与えられるのは何か月先であるから、後すなわち「A」に分類される。では、可能性だと、賞与は「確か」か「不確実」か。支給額は上司の判断に任されており、明確な基準が明らかにされているわけではない。その間の会社の業績にも左右される。従って不確実「F」に分類される。 つまり賞与は「PAF」である。効果が最も弱いグループに属している。
(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.147~p.148 2007年 ダイヤモンド社刊)
【引用おわり】
確かに「賞与」はタイプで言えば、ポジティブである。賞与をもらって嬉しくない人はいないだろう。ただ、「賞与」は仕事がうまくできたら「即時」に貰えるわけでない。だから、仕事の成果と直接的な結びつきはない。また、その「賞与」は景気などに左右されてどれだけの額が貰えるかははっきりしてない。賞与というのは、P(肯定的)A(後)F(不確実)なのである。従って、賞与は仕事の成果に対する関係性が低いのだ。
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