行動の頻度がどの程度向上するか、低下するかを明らかにするのがPST分析である。この分析には八種類がある。それは、タイプ・タイミング・可能性の三つの座標軸によって分類するものである。タイプはポジティブ(P)かネガティブ(N)かの二つに分類する。タイミングは即時(S)か後(A)かの二つである。可能性は確か(T)か不確実(F)かの二つである。そのことに関する、石田本による第137回目の引用である。
【引用はじめ】
- 人がなぜある行動をするか、それを理解するために設計されたのがPST分析である。この目的を忘れてはいけない。
- 先行条件と結果とをいちいち対応させる必要はない。そこに因果関係を見出そうとすると失敗する。実際には、ある結果がいくつかの先行条件と結びついていることも珍しくないので、因果関係について考え始めると迷路に迷い込む。PST分析では、行動と結果の結びつきを見ることが大切である。
- 「すぐ」のタイミングは、まさに「今すぐ」である。数分後では遅すぎる。厳密に言うと、行動している間が「すぐ」。行動していないときが「未来」である。
(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.156~p.158 2007年 ダイヤモンド社刊)
【引用おわり】
PST分析で一番着目するのは、タイミングである。行動した結果が「即座(S)」か「あと(A)」かである。特に、「即座(S)」というのは、行動したら「すぐ」だ。それも、60秒以内というのである。「60秒の原則」でなければ、その行動は定着しないというのが行動分析学がうちたてたものである。
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