なかなか物事を変えるのは難しい。望ましくないことでもそれを変えるのは難しいことがある。禁煙するなどはその典型だ。喫煙しないと、イライラしたり、喫煙後はすっきりするからである。喫煙を続けると、心臓に悪いとか、がんになるとかそのリスクは、すぐには起きない。また、起きない可能性だってある。ついつい喫煙は続くのである。そのことに関する、石田本による第135回目の引用である。
【引用はじめ】
人は変化を拒むものだ。社員が変化しようとするとき、多くのNST(ネガ・即座・確か)を経験するだろう。たとえばミスを重ねたり、仕事が遅れたりする。手間がかかってイライラする。変化しないほうがずっと簡単で、しかも生産的である。だから禁煙のように、できれば取り組みたくない。取り組んでも挫折しやすい。
職場に生じる全ての問題はPST(ポジ・即座・確か)分析で解釈できる。すぐに確実に起きる結果(PSTまたはNST)は、それが小さな結果であろうと大きな力を持っている。不確実な結果(PAFまたはNAF)は、命にかかわる重大なものでも力が弱い。
(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.154~p.156 2007年 ダイヤモンド社刊)
【引用おわり】
問題解決にとって重要なのは、行動したタイミングに、確実なことが起きるかということである。PST分析で言うと、タイプ別のポジ(P)でもネガ(N)でも、タイミングでは即座(S)に行動に影響することである。さらに、可能性では確か(T)であることが、ねらった行動を繰り返すようになるのだ。
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