行動と結果のタイミングしだいで行動は影響される。それが六十秒以内かどうかで左右される。ただ、言語のルールがあれば、その時間を延ばすことはできる。そのことに関する、石田本による第142回目の引用である。
【引用はじめ】
犬に「おすわり」を教えると、初めて「おすわり」をしたとき、すぐに頭をなでたり、エサを与えるはずだ。犬は犬なりに、なぜ頭をなてでくれたのか、なぜ今度はなでてくれないのかと経験を重ねる。何度も繰り返すうちに、自分の行動との因果関係に気づくだろう。犬はこのようにして芸を覚えていく。
二十四時間後に頭をなでてやっても、犬はなぜ頭をなでられたか分からない。因果関係を教えるにはタイミングが重要なのである。
人間の場合、言語によってもっと効率的に教えることができる。ポイント制を使った評価システムなどによって、ルール化が可能である。とはいえ、最大一週間から二週間が限度だ。
「自発的な意欲」を高めようとするとき、賞与や昇給ではあまり効果がないのはここに原因がある。
(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.160~p.161 2007年 ダイヤモンド社刊)
【引用おわり】
行動を左右する要素が、タイミングである。そこで強調されるのは「六十秒間ルール」である。ただ、人間が動物と違うのは、言語のルールにより、一・二週間タイミングを延ばすことは可能となる。但し、それが限界である。
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