専門の支援者を育てる話の23回目。
「豊かな人間性」を支える資質として「プライバシーの尊重」の重要性について理解する必要がある。
そのことに関して、川村隆彦氏(2006年)は次のように主張する。
【引用はじめ】
支援者は、問題を抱える人々と話し合うとき、さまざまな個人情報や領域に立ち入ることになる。
つまりプライバシーの一部を共有しなければ、支援していくことができない。
だからこそ、支援者には、ほんとうに必要な情報を収集し、それ以外のプライバシーに最大限、配慮することが不可欠である。
そして、いったん知りえた情報に関しては、厳粛に秘密を保持するという約束が伴う。
この約束があって初めて、人々は自分のプライバシーを分かち合ってくれるのである。
(川村隆彦著「支援者が成長するための50の原則」p.75、2006年、中央法規出版刊)
【引用おわり】
利用者のプライバシーを大事にするのは、当然である。
しかし、支援するにはプライバシーにかかわる情報を知らなければ適切な支援を行うことができない。
支援に必要な情報については、他に漏らさない倫理基準をもって対応しなければならない。
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