2020年3月12日木曜日

フェイディング

 プロンプトとは行動に先行して与える刺激のことである。
 特定の場面において、適切な行動を促すために使われる。
 プロンプトは徐々に減らすことで、プロントなしで適切な行動ができるようにするのがねらいである。

 その手法を、舞田氏は「フェイディング」と呼び、次のように述べる。 
 舞田氏による著書の紹介は第86回目である。


 
【引用はじめ】

 プロンプトは、行動を促す補助刺激である。
 プロンプトは徐々にフェイドアウトして、最終的にはプロンプトがなくとも適切な行動が起こるようにする。
 それが、フェイディングである。
 適切な行動ができたら、強化するのである。
 
(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」 p.207~p.2082008年、日本経済新聞出版社刊)  
 
 【引用おわり】

 「おはよう」という朝の挨拶ができない障がいのある子に対して、言語プロンプトを使う支援がある。
 支援者側が「おはよう」と言ったら、それを子どもが繰り返すようにする。
 それができたら、支援者が「おは」と言って、子どもが「おはよう」と言うようにする。
 さらに、「お」だけで、「おはよう」と言えるようにする。
 そして、朝、支援者と顔合わせると、子どもが「おはよう」と言えるようにするのだ。
 徐々に「おはよう」という言葉を「フェイディング」するのだ。
 

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