表彰制度の問題点

　多くの会社などでは、表彰を行っている。
　しかし、それがうまく機能しているだろうか。
　それについて、舞田氏は「表彰制度の問題点」を、次のように述べる。　
　舞田氏による著書の紹介は第８８回目である。

 【引用はじめ】

　表彰制度は誰かを表彰するためだけにあるのではない。
　むしろ、他の全員の行動を変えたいがゆえにあるのだ。
　つまり、表彰制度とは組織行動のマネジメントシステムと位置づけなければならない。
　組織行動のマネジメントシステムとして捉えれば、現行の表彰制度には次のような問題点が見つかる。

　①　行動がピンポイントに定義されていない。
　②　強化の回数が不十分である。
　③　好子は行動の直後に与えられていない。
　
　
（舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント　人と組織を変える方法論」 p.223～p.224、2008年、日本経済新聞出版社刊）  

 

　【引用おわり】

　多くの表彰制度には問題がある。
　なぜ、その人が表彰されたのか。表彰されたことの意味がわからない。
　また、年に一回程度の表彰では、忘れたころに表彰されている。
　さらに、表彰は望ましい行動した直後に与えられていない。
　これでは、表彰によって、より良い行動が増えることは期待できない。