2020年4月7日火曜日

行動的翻訳と課題分析の重要性

 一つの仕事を行う場合、それを成し遂げるにはたくさんのステップがある。
 新人教育を行う場合は、こうした細かなステップをていねいに指導することが必要である。
 このことについて、舞田氏は「行動的翻訳と課題分析の重要性」として、次のように述べる。
 舞田氏による著書の紹介は第112回目である。

 
【引用はじめ】

 フィードバックを実際に行ううえで、事前にしておくべき大切な準備がある。
 それは、行動翻訳と課題分析だ。
 現実の仕事というものは、非常に数多くのステップからできている。
 たとえば営業の「訪問」でも、具体的に何をすることなのか、すべきことを行動のレベルで整理する行動的翻訳を行う必要がある。
 そして、「訪問」という行為には細かく見ればアポイントメントをとったり、持参資料を用意したり、同行者と事前打ち合わせをしたり、相手の顔を見たら適切なマナーで挨拶して名刺交換したりと、細かいステップがやまほどある。
 どのようなステップを順序正しくこなす必要があるか、課題分析もしなくてはならない。
 ある程度の経験のある営業に対してであれば、「訪問してこい」だけで事足りるかもしれない。
 けれど、新人教育の場合は、事細かにプロセスを分析し、フィードバックのポイントを設定し、指導してあげなければならない。

 
(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」 p.246~p.2472008年、日本経済新聞出版社刊)
 
 【引用おわり】

 上記のように、営業における「訪問」もどうあればよいか、そのプロセスについて細かな行動的翻訳によって新人により分かりやすく提示する。
 そうすることで、新人に安心を与え、「訪問」への意欲づけとなる。
 がんばりやすくなる。
 「訪問」とはこうするのだといったことが、具体的に見えるようになるのだ。
 「訪問」の行動的翻訳によって、新人に自信と意欲を付与しやすくするのだ。

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