行動を強化するための好子には、いくつか種類がある。
そこで、「強化のための好子」には、「もの」、「行動」、「フィードバック」などがあると紹介してきた。
今回は、「トークン」について、次のように紹介する。
舞田氏による著書の紹介は第131回目である。
【引用はじめ】
好子は行動の直後に与えられるほどよい。
しかし、一回行動するたびに高額の商品を買うわけにはいかない。
第一に経済的に続かない。
第二に、次々とものを買っていてはいずれ飽和化が起こる。
第三に行動の直後に手に入れることができない。
この欠点を補うのがトークンだ。
目指す行動ができたら、すかさずトークンを与える。
お金である必要はない。
表に〇印を書き入れても、ポイントを書き入れてもよい。
そして、それを貯めて、本当に欲しいものを手に入れるのである。
トークンは行動としての好子とも交換できる。
ドライブや映画を好子にする場合、行動の直後にすることは不可能だ。
そんなとき、トークンが役に立つ。
(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」 p.284~p.285、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
『 トークン』とは本人にとって価値のある好子と交換できる代理物のことだ。
たとえば、 適切な行動に対してシールをつけたり、丸印のチェックをつけたりして、それが何個か集まったら本人がとても欲しがっていたものが手に入る。
自己強化する上で役立つ手立ての一つである。
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