部下が上司の求める行動ができるようにするにはどうするか。
上司が求める最終目標まで到達していない状況においては、シェイピングを用いるのがいい。
低レベルの行動から高レベルの最終目標まで徐々にレベルアップするのである。
部下に対して、甘く接しているわけではない。
適切に接しているのである。
このことについて、舞田本では次のように述べている。
舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で254回目となる。
【引用はじめ】
職場ではよく「部下に甘く接するべきか、厳しく接するべきか」ということで議論となる。
途中まではできたが最終成果にはたどりつけなかった部下がいた場合、成果が上がらなかったのだから褒めてはいけないのか、それとも途中までできたことを褒めるべきなのか。
分化強化が繰り返し行われるシェイピングのことがわかっていれば、その答えを見つけることができる。
つまり「その人が普通にできるぎりぎりの線を上回ったら、褒める」というのが正解だ。
楽にできることを褒めるのは甘すぎる。
逆に、まだできないことを、褒める対象とするのでは厳しすぎる。
だから、部下を常によく見て、現時点での最適な中間目標を設け、それを達成したら褒めるようにすることがポイントである。
全員に対して画一的な基準で接することは間違いなのだ。
(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.156、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
今できない行動をできるようにするには、徐々にステップアップするプログラムが必要である。
本人の行動にあったステップにするのだ。
そのステップは低レベルでもなく、高レベルすぎるものでないようにすることが重要だ。
本人の行動にとって適切な中レベルのものでなければならない。
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