バックワード・チェイニングとは、最終ステップから逆順に行動の鎖をつなげていくやり方である。
長くて複雑な行動をうまくやり遂げさせるためのとても有効な手法である。
ゴルフ初心者をゴルフ好きにするには良い方法である。
このことについて、舞田本では次のように述べている。
舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で268回目となる。
【引用はじめ】
バックワード・チェイニングの効果を一番実感できるものの一つは、ゴルフではないか。
ゴルフは通常、ティーショットから始まって、途中のフェアウェイやラフ、バンカーなどを経て、最後はグリーン上でのパットで終わる。
しかし、ほとんどクラブを握ったことのない初心者が打つと、ボールは第一打からとんでもないところに飛んでいく。
そして、山を登り谷を下り、グリーンにたどりつくまでに10打も20打もしてしまうと、18ホールを終了する頃には、もうゴルフが嫌になってしまう人もいる。
だが、もし一緒に回るパートナーが最初のほうを打ってあげ、当人は一番ホールではパットだけ、二番ホールではグリーン周りから、という具合にバックワード・チェイニングをしていってあげたら、少なくとも「二度とゴルフなんてやるものか」とは思わないに違いない。
(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.173~p.174、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
ゴルフを初めてする人にとって、パットしてホールに入れた経験は何にも代えがたい。
その成功した経験がゴルフに魅力を感じることになる。
ティーショットから始めてグリーンに乗せるまで何回も打ち続けなければならないことを経験すれば、おもしろさを感じなくなる。
ゴルフの楽しさは、ボールをカップに入れた「カーン」という音を聞くことにあるのだ。
特に、初心者にはその経験を多く積ませて、ゴルフの魅力を感じさせる必要がある。
それには、バックワード・チェイニングの手法を活用するのだ。
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