たばこを吸うことは、世間では危険視されているのにいまだに吸う人がいる。
なぜか。やはり、強化されるからである。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第14回目である。
【引用はじめ】
強化の例③
(直前)「禁断症状あり」⇒(行動)「たばこを吸う」⇒(直後)「禁断症状なし」
(直前)「解放感なし」⇒(行動)「たばこを吸う」⇒(直後)「解放感あり」
(直前)「休憩なし」⇒(行動)「たばこを吸う」⇒(直後)「休憩あり」
(直前)「大人のイメージなし」⇒(行動)「たばこを吸う」⇒(直後)「大人のイメージあり」
たばこを吸う行動にはさまざまな強化が働いている。たばこを吸わずにいると、ニコチンの禁断症状が出る。たばこを吸うことで、その不快感から逃れることができる。また、禁断症状が出ていなくても、たばこを吸うことで、酩酊に近い解放感を感じる。
さらに、たばこを吸うことで、休憩がとれるということもある。また、子どもが喫煙する大きな理由の一つは、たばこを吸うことで、大人のイメージが持てると感じていることがある。
これだけの強化が働いている喫煙という行動は、なかなかやめられないのである。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.23~p.24
【引用おわり】
喫煙という行動は、いくら体に悪いから、他の人に迷惑かけるからと言われても、やめられない。
たばこを一服したくらいで、体に悪影響を与えるわけでない。また、決められた喫煙所で喫えば人の迷惑にもならない。
それよりも、たばこを吸うことですっきりする気分を味わうことができる。そっちのほうがずっと自分にとっていいのだ。
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