規則を破ったら、叱られたり、罰せられたりする。こうした弱化の必要性についてどう考えるか。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第26回目である。
【引用はじめ】
弱化の例
(直前)叱られない⇒(行動)規則を破る⇒(直後)叱られる
(直前)罰せられる不安なし⇒(行動)規則破る⇒(直後)罰せられる不安あり
自分はできるだけ強化を使って人や自分をマネジメントしたい。弱化は使いたくない、と思う方がおられるかもしれない。
たしかに強化は行動の後に心地よさを感じさせることだから、強化する側も気持ちがよい。一方、弱化では人の行動の後に、その人に嫌な気分を味わわせるかもしれない。
だが、世の中には弱化しなければならない行動がある。例えば各種の規則違反である。交通法規はもちろん、仕事に関する法令順守、また人として守るべき社会的規則など、私たちの周りにはたくさんの規則がある。
これを徹底させるには、守ったら強化するだけでなく、破ったら弱化することも併せて行わなければならない。だから、規則を破ったらその場で叱られるとか、「これをしたら罰を受ける」という不安を持たせるなどの方策が必要なのである。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.38~p.39
【引用おわり】
規則違反に対して、どう対応するか。強化したらますます規則違反をするようになる。その場合は、弱化(消去)すべきである。秩序を守ることが重要だからだ。但し、弱化の多用は留意すべきであることは確かである。
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