人の行動の消去には、一定のプロセスがある。一時的に行動が爆発的に増えたりする。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第19回目である。
【引用はじめ】
子どもが母親を呼ぶケースでは、普段なら、子どもが呼べば子どもの顔を見てくれる母親が、食事の支度で忙しく、子どもに呼ばれてもそちらを見ない。
すると子どもは、初めは「お母さん」と普通の声で呼んでいたのが、無視されるうちに「お母さん、お母さん」と何度も切迫して呼ぶようになり、そのうち、「お母さん!」と大きな声でわめく。しかしそれでも母親がこちらを見なければ、しまいには諦めて声をかけなくなる。
つまり消去というのは、最終的には行動を消し去るが、しかし初期にはかえって行動の爆発的な増大を招く。これをバーストという。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.30~p.31
【引用おわり】
行動の直後の状況が変化しなくなると行動は消去する。
しかし、簡単には消去せず、初めのうちは爆発的に行動が増大する。それがバーストである。消去の手続きにはそうしたことに十分留意する必要がある。
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