2021年1月14日木曜日

部下が上司に相談に行く

 「部下が上司に相談に行く」には、その直後に上司の笑顔を得られるとか、問題が解決をするとかがあれば、「相談に行く」行動は確実に増える。

 そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第10回目である。

【引用はじめ】

 強化の例①

 (直前)上司の笑顔なし→(行動)部下が上司に相談に行く→(直後)上司の笑顔あり

 (直前)問題が解決しない→(行動)部下が上司に相談に行く→(直後)問題が解決する

 上司に相談に行くと、「お、どうした?」と、いつも笑顔で迎えてくれる。そんな上司に対しては、部下も相談に行きやすいと感じ、実際によく相談に行くだろう。これは、上司の笑顔が部下に心地よさを感じさせ、部下の「相談に行く」という行動を強化しているのである。

 また、上司に相談すれば、問題が解決し、楽になる。そういう状況を何度も経験すれば、部下は、何かあったときに、一人でいつまでも問題を抱え込んだりせずに、上司に相談しようとするだろう。これも、問題が解決するということが、部下を苦悩から解放するので、部下の「相談に行く」という行動を強化しているのである。  

舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.19

【引用おわり】

 部下が上司をけむたがらず積極的に接触するようにしたい。それには、上司も部下を笑顔で迎えたり、部下の問題を解決するようなことが必要だ。

 上司側からみれば、部下に対する受け入れにも気を遣うことが大事になる。部下にとって接しやすい上司を心がけることだ。 

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