2021年1月25日月曜日

まずは成功体験が必要

 逆境に耐える人をつくるには、初めに成功体験が必要である。

 成功体験があればこそ、逆境を跳ね返す力になる。

 そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第21回目である。

【引用はじめ】

 レースをしても勝ったためしがなく、いつも凡庸な成績で終わる人に、必死に走るというバーストは起きない。問題が解けたためしのない子どもが、難問を解こうと一生懸命にはならない。

 成功体験のない社員が、高い目標に向かってがんばるということはない。

 逆境をバネにできるような人間をつくりたいと願うコーチや、親や、上司は、まず弟子や子どもや部下に、成功体験を十分に積ませ、行動を強化しておかなけれはならない。

 初めはやさしいものでいいから、まず達成の喜びを十分に味わわせることが必要なのである。そして、徐々にハードル(課題、目標)を上げていくのだ。それを怠って、ただ闇雲に走らせ、勉強させ、働かせ、そしてうまくゆかないときに「逆境をバネにせよ」などというのは、間違いなのである。

 舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.32

【引用おわり】

 人にとって、できることや成功を味わわせることは重要である。特に、最初の経験が次につながる。最初にうまくいくと、次の行動の意欲を盛り上げてくれる。次々とより良い行動になっていく。少々の壁にも頑張りがきくようになるのだ。 

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