個人の内面ばっかりに気をとられて、問題行動の原因は性格が悪いからだと決めつける。個人を攻撃しがちだ。しかし、それでは多くの場合問題解決にはつながらない。個人の内面にこだわらず、行動そのものをどうするかとしたほうがいい。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第16回目である。
【引用はじめ】
「望ましい行動ができない社員」は、循環論から抜け出すことだ。個人の内面が悪いとするのでなく、行動から先に変えるアプローチへと切り替える。
社員に望ましい行動が起きない、もしくは不適切な行動が起きるのは個人に原因があるとして攻撃するのではありません。それを職場の皆の問題として、望ましい行動が適切にできるような職場づくりにもっていくわけです。
そのほうが、個人攻撃をしたまま、何も改善につながらないよりも、よほど建設的であり、現実的な問題解決への道筋となる。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.26~p.27
【引用終わり】
個人の内面を問題にしてしまうと、人格や性格を攻撃することになる。人格が悪いから、遅刻ばっかりするんだと考えてしまう。そして、遅刻の原因は人格が悪いからだと、原因と結果が循環していることに気がつかない。
ただ単に遅刻の原因を人格の悪さに置きかえているに過ぎない。これでは、循環論が延々と続く。問題の解決を見いだすことができなくなってしまうのだ。
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