個人の内面には、「だらしない因子」があるから、遅刻したり仕事に真面目に取り組まないんだと考えるだろうか。
そのことについて、榎本氏、次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第10回目である。
【引用はじめ】
原因と結果の関係は、医学モデルだとわかりやすく、ついつい、ひとのどこかに「だらしない因子」みたいなものがあって、それがその人の行動を引き起こしていると考えがちです。
医学モデルでは、人の体内に入り込んだウィルスが原因で熱をだすと考えます。
人の行動は、個人の内面に「だらしない因子」があって、それが原因で時間に遅れるのだとは考えられません。体内に「だらしない因子」など存在するわけないのです。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.22~p.23
【引用終わり】
人の行動の原因は、「だらしない因子」といった個人の内面にあるといった医学モデルで考えてもなんの解決にもならない。遅刻ばかりするのは、だらしない性格だから。じゃー、だらしない性格というのは、遅刻ばかりするからだ。循環論になってしまい、原因を明らかにできず、問題解決をすることができない。
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