行動した直後に、好子などが毎回提示されるか、時々しか提示されないかなどで、行動に対する影響も大きく違ってくる。この「強化スケジュール」という概念は、「連続強化」と「部分強化」と呼ばれるものだ。「部分強化」にはどんな例があるか。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第70回目である。
【引用はじめ】
「強化スケジュール」とは、「どのような間隔とタイミングで、好子が提示されるかをスケジュールで表したもの」です。強化スケジュールには、「連続強化」と「部分強化」があります。
その中でも「部分強化」とは、行動したあとに、好子が出現することもあれば、出現しないこともある場合です。
たとえば、次のようなことです。
- くじを引いたら、当たりになることもあれば、当たらないこともある。
- ほしいものをねだったら、買ってくれるときもあれば、買ってくれないときもある
- 仕事で成果を出したら、上司が褒めてくれるときもあれば、褒めてくれないときもある
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.81~p.82
【引用終わり】
競馬などで馬券を買っても、当たったりはずれたりする。それでも、当たり券はこれだと思って買うのだが、残念ながらはずれる。それでも当たるはずと思って買うと、うまく当たることがある。俺の考えが的中したと喜ぶ。これは「強化スケジュール」で言えば、「部分強化」の典型である。それだから、競馬で馬券買うのがやめられないというわけだ。
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