生得性の好子が中性の刺激と対提示されると、中性の刺激が習得性の好子になるということをパブロフが発見した。それがパブロフの条件反射の原理である。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第75回目である。
【引用はじめ】
「対提示」は「ツイテイジ」と読みます。パブロフの犬の例があげられます。
もともと、「ベルの音」というのは、犬にとって好ましいものでも、嫌なものでもない中性の刺激です。しかし、毎回エサという生得性の好子と一緒にベルの音が鳴ることで、ベルの音自体が好子としての機能をもつようになるのです。
「ある刺激が、別の刺激と一緒に提示されること」 これが対提示の概念です。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.85
【引用終わり】
パブロフの実験において、犬はエサが提示されるとヨダレを出す。エサと同時にベルの音が提示されることを繰り返されると、エサが対提示されなくてもヨダレを出すようになる。それが有名な条件反射である。
ベルの音という中性だった刺激がヨダレを促す好子の働きとなるということである。
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